牧師室の窓から 2008年12月

★クリスマスおめでとうございます。 本年の最初のクリスマスは
12月5日、埼玉の吉川にある東京聖書学校のクリスマス礼 拝でした。日本キリスト教団の認可神学校の一つです。ホーリネスの伝統を大切にして いる神学校です。学生は十人に満たないのですが、教職員、そして支援している教会員 が60人近く集い礼拝をささげました。その礼拝の説教を奉仕しました。「御霊のたもう 一致」によって教団が合同したこと、それだけにそれぞれの教会の歴史的特質を互いに 尊重していくとき、教団が豊かな合同教会になることを心深く思わされました。私たち の教会でも神学校日礼拝の献金をお届けしていますが、これからも祈っていくことの大 切さを覚えます。

★12月8日は太平洋戦争開戦から67年目の記念日でした。そうしたことから9日の 毎日新聞の「記者の目」というコーナーで、今なお放置されている精神病を病んだ被爆 者のことが取り上げられていました。もちろん、被爆者だけでなく、軍属で戦地での体 験から精神障害を患い、今も治療中の方がかなりおられることが記されていました。そ して、17日の新聞には畠中国三さんの死が報じられました。畠中さんのことを知った のは、原爆の爪痕を記した土門拳さんの『生きているヒロシマ』という本においてでし た。畠中国三さんの長女百合子さんは胎内被爆のため原爆小頭症です。百合子さんは現 在62歳ですが、知能は2歳3カ月です。理髪店を営みながら百合子さんを育ててこら れました。妻の敬恵さんは30年も前に召されました。国三さんの92年の生涯のうち 62年は百合子さんを抱える歩みでした。戦後63年たってもなお、畠中さんをはじめ 多くの方々が戦争の痛みを負い続けています。  救い主の誕生を羊飼いに告げた天使は「地には平和」と賛美しています。まぶねの主 が、全世界の戦争の痛みを負い続ける方々の心に和らぎをと祈ります。

★21日のクリスマス礼拝で一人の兄弟が洗礼を受け、一人の姉妹が転入されました。 本当にうれしいクリスマスでした。それとともに50年以上クリスマス礼拝を守り続け てきた何人かの方が病床で今年のクリスマスを迎えました。まぶねの主が共にと祈ります。

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