牧師室の窓から 2012年8月

★今年の夏も暑さが厳しい日が続きました。7月21日(土)~8月19日(日)の4週間余、東京神学大学の吉原麻衣子神学生が当教会で夏期伝道に従事してくださいました。吉原姉は幼い時からヴァイオリンを習い、音楽大学でヴァイオリンを専攻し、さらにオーストリアに留学し、帰国後、ヴァイオリニストとして活躍しておられましたが、神さまの召命を受け、神学校に入学された方です。若い日に仙台の宮城学院で学ばれたお祖母さんが晩年、何よりも祈りを大切にし、御言葉に慰めを受けておられるお姿に心動かされ、献身されたそうです。  4週間余、良き奉仕をして下さり、今年の夏のプログラム一つ一つが祝福され、豊かな恵みを与えられ、感謝です。とくに小生のたっての願いを聞き入れて下さり、教会の方が入所しておられる三つの施設でヴァイオリンの演奏して下さいました。それぞれの施設で30人~50人の方々が喜んで耳を傾け、声を出して歌い、涙しておられました。そして実習の最後の日は礼拝説教に全力投球して下さった後、ヴァイオリンのミニコンサートをご奉仕くださいました。恵みに満ち溢れたコンサートでした。吉原姉が神さまからの賜物を感謝して用い、良き伝道者となってくださるよう、私たちも祈り続けたいと願うものです。

★67年目の8月6日、9日、15日でした。毎年、広島教会のある方が8月6日の夕刊と7日の朝刊を送ってくださいます。昨年もこの欄で紹介しましたが、こども代表の「平和への誓い」に励まされます。今年は、フクシマからの転校生のことが語られていました。「故卿を離れ、広島の小学校に通うことになったわたしたちの仲間。はじめは、震災のことや福島から来たことを話せなかった。家族が一緒に生活できないこと、突然、友だちと離ればなれになり、今も会えないこと。でも勇気を出して話してくれました。『わかってくれてありがとう。広島に来てよかった。』その言葉がうれしかった。つらい出来事を、同じように体験することはできないけれど、わたしたちは想像することによって、共感することができます。悲しい過去を変えることはできないけれど、わたしたちは、未来をつくるための夢と希望を持つことができます。——-違いを認め合い、相手の立場になって考えることも平和です。」  15日を境にして近隣諸国との関係が緊迫し、心を痛めています。こどもたちが語るように「違いを認め合い、相手の立場になって」考えることを大人がもっと大切にしなければならないことを思わされます。

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