牧師室の窓から 2018年9月

★9月17日(月)、第67回教会修養会が開催されました。主題は『語り伝えるべき信仰』でした。発題で四つのことをお話ししました。第一に、聖書の民が語り伝えようとしたのは、神さまが、数が多かったわけでもなく、他のどの民よりも貧弱であったイスラエルを選んだことです。第二に、茅ヶ崎教会の90年の歴史で語り伝えてきたことは、教会の歴史に神の恵みと共に罪があったこと、そしてかつての戦争で、わたしたちは加害者であったことです。会堂建築で積み上げた3300ヶのブロック一つひとつに罪への懺悔があったのです。第三に、十字架を前にしたイエスさまを三回も知らないと言ってしまったペトロを、復活したイエスさまは三度「汝我を愛するか」と問われ、「わたしの羊を飼いなさい」とおっしゃり、破れ、弱さを持つペトロを伝道者として招かれました。それは、同じような破れ、弱さのある人たちを招くためでした。第四にわたしは、学生時代、友人の死を通して、弱さのある者、破れのある者に赦しを、命を差し出すためにイエスさまが十字架の死を遂げよみがえられたことを強く思わされ、そのことが献身の志となったことです。

「無きに等しい」わたしたちをあえて選ばれた神さまの優しさに心動かされ、どの人をも招く教会を目指したい、との思いを新たにした今年の修養会でした。

★この春、青山学院大学を定年退職された北本正章先生が退職に際して出版された『教育随想録』を、田中洋子さんを通して頂きました。北本先生は若い日に田中さんご夫妻に出会い、ご一家の支えと励ましを頂きながら、勉学、研究者の道に進みました。田中昭司さんの葬儀、田中節子さんの前夜式のとき、心からの感謝の思いで追悼の言葉を述べられした。このたび頂いた著書で感銘を受けたのは「ほんとうの教育が教える側の論理によってだけでなく、まず先に、学ぶ側の論理によって構築されるとき、教育の信頼と権威が回復されるでしょう」という一節でした。この書の「あとがき」には、この書は、今、教育の現場で労苦している人々への応援メッセージだと記されていました。教育の現場にいる方々への励ましとともに、日々関わる子どもさんたちを愛して欲しいという思いが伝わってきました。この書の最後に、勉学の途中に病のため若くして亡くなった3人の方々のお名前を記し、その方々の祈りを受け継いで欲しいと記されていました。北本先生の若い方々、子どもさんたちへの優しさを心深く思い、そしてその優しさの背後に田中昭司さんと節子さんの祈りを思わされました。

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