牧師室の窓から 2010年1月

★新しい年2010年を迎えました。岡山の玉島教会で半世紀以上牧会・伝道に励まれた河野進先生の詩集『母よ、幸せにしてあげる』に思いを深めつつ、正月を過ごしました。

「聞く」
九十九人の 歓声を おもしろく 聞くより
      一人の うめきを 心をこめて 聞いてあげたい

「隣り人」
外から 楽しそうに見えても 内では 重い十字架を負うている   
      どうして争えるか いたわりあうための 隣り人ではないか
      神様 世界中を隣り人にして下さい

「涙」
天の父さま 誰かの涙を ふと見たとき しもべの目にも
      主イエスさまの なぐさめの涙を 光らせてください

「呼吸」
どのような苦難を 吸っても はく息は 希望でありますように
一呼吸も 主イエスさまの お恵みですから

伝道者となって41年、体力的に弱さを覚える年代となりました。大きなことはできませんが、河野先生に励まされ、一人の友の痛みに、悲しみに、苦しみに共感できる心のやわらかさを与えてくださいと祈るものです。

 
★1月21日平和学園の小学校の特別礼拝でお話ししました。全校生徒150人に満たない小規模校です。礼拝に保護者も十数人集ってくださいました。タイの難民キャンプで、親から引き離され一人ぼっちになった男の子が、生きていてもどうしようもないと思ったのでしょうか、スープも薬も飲もうとしなかったとき、一人の青年がその男の子を抱っこし続け、三日目の朝、その男の子がにっこり笑い、スープを、薬を飲み始めたという、犬養道子さんの『人間の大地』の中に記されていたことをお話しました。
 神様は、私達一人ひとりをいつも抱っこし、「あなたは大切な人だよ」と語りかけてくださる方であることを子どもさんたちにお伝えしました。礼拝の後、幼稚園を見学しました。園児たちが伸び伸びと元気に過ごしていました。そして、クリスマスに年長組が演じたページェントを小学一年生と二年生から頂いたプレゼントのお礼として演ずるというので、見せて頂きました。ページェントを心を込めて演じる園児たち、それを一生懸命見る子どもたちの光景に心動かされました。市内にある平和学園に在籍する幼稚園児、小学生、中学生、高校生そして日夜祈りつつ奉仕する教職員の方々お一人お一人のため教会が祈っていく責任を覚えた一日でした。

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