牧師室の窓から 2025年4月

牧師 田村 博

「牧師室の窓から」                  牧師 田村 博

☆ つい先日まで、真っ白い花満開で道行く人々の目を楽しませていた利休梅(リキュウバイ)も、あっという間に新緑に衣替え。「短い春」と重なって、駆け足で季節が流れてゆくような気がします。会堂の外壁塗装工事も完了し、新たな気持ちで2025年度の歩みをスタートいたしました。前任牧師・櫻井重宣先生は、3月末をもって鎌倉泉水教会を退任され、後任の先生にバトンタッチをされました。克子夫人共々、ご健康が守られますようにと祈ります。年度の節目にあたり、新たな思いをもって過ごしていらっしゃるお一人ひとりに、主の豊かなお励ましとお支えがありますように。

☆ 4月の復活日・イースター礼拝には、教会学校で久しぶりの取り組みがなされました。本当の卵ではないのですが、卵型のプラスチックケースを利用して「卵さがし」ならぬ「タマッコさがし」が会堂西側の集会所で行われ、子どもたちが楽しそうに参加していました。今年は受洗者はいませんでしたが、久しぶりの方々、近所にお住まいの初めての方々の出席もあり、主の栄光をご一緒に崇めることができ感謝でした。朝日新聞「天声人語」でも取り上げられていましたが、今年は、ローマカトリックを中心とする西方教会(その流れをくむプロテスタント教会も)と、ギリシア、ロシアなどを中心とする東方教会との関係において、特別な復活日・イースターでした。昨年(2024年)ウクライナの復活日停戦報道がなされたときに気づかれた方もいらっしゃるかもしれませんが、東西双方の用いている暦が異なるゆえに(グレゴリオ暦とユリウス暦)、復活日の日付が一致していません。そして、今年の4月20日は数少ない一致する日の一回でした。一度決めると、なかなかそこから離れることができないのが人間の性質かもしれません。「ラインホルド・ニーバーの祈り」が思い返されます。

   神よ

   変えることのできるものについて、

   それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

   変えることのできないものについては、

   それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。

   そして、

   変えることのできるものと、変えることのできないものとを、

   識別する知恵を与えたまえ。

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