牧師室の窓から 2024年7月

牧師 田村 博

「牧師室の窓から」                  牧師 田村 博

☆平年より遅めの梅雨入りとなり、どんよりした空と、蒸し暑い日が続いています。この梅雨の先には酷暑が待ち構えていると思うと、身構えてしまいそうになりますが、体力と抵抗力をつけつつご一緒にこの夏を乗り切りたいと思います。

 

☆今月12日に岩澤美保姉が召されました。体調を崩されてからは教会で礼拝をおささげすることが難しい日々が長らく続き、地上では困難な課題と向かい合うことの多かった姉妹ですが、櫻井重宣先生や主にある教会員の助力により主イエス・キリストとのつながりの中にその人生を全うされました。今や、主の全き平安の中に守られていることを信じてお委ねしてまいりましょう。

 

☆『信徒の友』7月号(42~43頁)に、去る1月末に大阪、横浜、東京で行なわれたファラデー研究所の記事が「ファラデーセミナー開催に寄せて - 科学とどう向き合うか」というタイトルで掲載されました。19世紀以降に急激に進んだ科学技術ですが、人間同士のつながりがそれによって豊かになったかと言えば即答できない現状がわたしたちの周りに渦巻いています。また、環境破壊とそれに伴う生物種の多様性の著しい減少には、世界各国が危機感を募らせています。教会は、そしてわたしたちクリスチャンは何をすべきなのだろうか、何ができるのだろうかと考えてみても、焦燥感ばかりを抱いてしまうかもしれません。しかし、わたしたちにできることは必ずあるにちがいありません。教会学校(CS)では、月1回の教師会の冒頭に、カトリック教会教皇フランシスコ著『回勅 ラウダート・シ - ともに暮らす家を大切に』という本を用いて勉強会を行ない始めて3年目になります(2015年(日本語訳は2016年)発行)。まずは関心を持ち、事実を整理することから始めたいものです。

 

☆牧師館東側の窓からは、3本の松の木が見えます。春から先月初めにかけて、10羽以上ものオナガドリがしばしば群れになって訪れていました。群れを見なくなってからしばらくして、一つがいのみを目撃するようになりました。もしやと思い観察していると、やはり3本の松の木の一本に巣をつくっているようなのです。うまくカムフラージュされていて巣の状態をはっきりと確認はできないのですが、声や行動からして間違いありません。ある日、カラスの接近という最大の危機が生じましたが、勇敢に撃退していました。わたしたちのすぐ身近には、さまざまな生き物が暮らしています。そしてこの地球は、彼らと「ともに暮らす家」です。

  

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