☆5月21日、茅ヶ崎平和教会で「東日本大震災チャリティ・チェロコンサート」が行われました。チェロを演奏したのは日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団等で首席チェロ奏者を歴任した土田英順さんでした。土田さんは、震災直後から何度も被災地に赴き、チェロの演奏で被災者の方を励まし続けておられます。震災後まもないとき、被災地に滞在中、大津波の犠牲になった女性のボロボロになったチェロに出会い、持ち主の友人たちの思いで、そのチェロを譲り受け、それを見事に蘇らせ、そのチェロで被災者支援のコンサートを全国各地で開催し、今回の茅ヶ崎でのコンサートは402回目でした。チケット代ならびに当日のカンパは全額被災者救援とくに子どもたちのために用いておられます。81歳の土田さんが、被災された方々の苦しみ、悲しみは今もなお続いていることを話されながらのチェロ演奏に心を深く動かされました。演奏の最初は、カザルス作曲の「鳥の歌」でした。カザルスが故郷カタロニアでは鳥が青い空を高くとぶとき、ピース、ピースと鳴くのですよ、と語りながら国連で演奏した曲です。被災地に、被災された方々に「平和を」と心から祈ります。
☆わたしたちの教会とも深い関わりがあった白戸道子さんが5月1日召されました。94歳でした。白戸さんはお父さんが牧師であった霊南坂教会で育った方でしたが、結婚以来、御主人三郎さんの父親白戸八郎牧師が創設した東京の中野にある新生教会で教会生活をされました。90歳を過ぎてからも毎日曜日、新生教会に通われました。わたしたちの教会が開拓伝道という幻を与えられたとき。家庭集会の会場として柳島のご自宅を開放してくださいました。40年前に産み出した茅ヶ崎香川教会の初代の牧師は白戸道子さんのご長男で、当教会出身牧師の白戸清先生でした。白戸道子さんの弟さんの小崎弘雄先生は、愛知県の刈谷教会で50年以上伝道・牧会をされました。わたしの最初の任地は名古屋でしたので、その時以来、励まされ、支えられた牧師でした。白戸道子さんそしてご家族から「教会に仕える」ことの大切さを教えられました。ところで、白戸道子さんの婚約式は1944年でしたが、戦時下、三郎さんは軍務についておられたので婚約者がその場にいない婚約式でした。そして結婚式は1945年3月10日、東京大空襲の日でした。秋田在任中も、花婿が軍務を離れることができず、花婿がいない結婚式を挙げた方がおられました。白戸道子さんが生涯、平和を大切にされた思いの重さを思わされます。