2019年8月

2017年 4月 会堂の花

 

牧師室の窓から      2019年8月

核兵器を巡る世界情勢が危険な状況のただ中で、89日に行われた長崎平和記念式典における長崎市長の田上富久さんの平和宣言は、多くの人に励ましを、希望を与えました。田上さんは平和宣言の冒頭、17歳のとき被爆し、家族を失い、自らも大けがを負った女性の詩を紹介したあとこう語りました。

「原爆は『人の手』によってつくられ、『人の上』に落とされました。だからこそ『人の意志』によってなくすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、私たち一人一人の心の中です。・・・・・私たち一人一人の力は、微力であっても、決して無力ではないのです。」そして世界のすべての人に「戦争体験や被爆体験を語り継ぎましょう。戦争が何をもたらしたのかを知ることは、平和をつくる大切な第一歩です。国を超えて人と人との間に信頼関係をつくり続けましょう。小さな信頼を積み重ねることは、国同士の不信感による戦争を防ぐ力にもなります。人の痛みを分かることの大切さを子どもたちに伝え続けましょう。それは子どもたちの心に平和の種を植えることになります。・・・・」

 わたしは、この田上さんの平和宣言を聞きながら、今から45年前、第一回広島平和音楽祭で美空ひばりさんが歌った『一本の鉛筆があれば』に思いを深めました。

  「あなたに 聞いてもらいたい あなたに 読んでもらいたい

   あなたに 歌ってもらいたい あなたに 信じてもらいたい

      一本の鉛筆が あれば 私はあなたへの 愛を書く

      一本の鉛筆が あれば 戦争はいやだと 私は書く

   あなたに 愛をおくりたい あなたに 夢をおくりたい

   あなたに 春をおくりたい あなたに 世界をおくりたい

      一枚のザラ紙が あれば 私は子供が欲しいと書く

      一枚のザラ紙が あれば あなたをかえしてと 私は書く

   一本の鉛筆が あれば 八月六日の 朝と書く

   一本の鉛筆が あれば 人間のいのちと 私は書く」 

 わたしたちも一枚の紙と鉛筆を差し出されたとき、「戦争はいやだ」「人間のいのち」と書き、平和の種を蒔き続けましょう。