2015年 5月



★5月24日はペンテコステ・聖霊降臨日でした。ペンテコステ礼拝の備えの日々、ボンヘッファーの祈りに思いを深くしました。 「聖霊よ、神と人々への愛をわたしにお与えください。それが、すべての憎しみ、すべてのにがい苦しみを根絶するものです。」 「聖なる霊よ、わたしを絶望と悪徳から救い出す信仰を与えてください。」 「聖なる霊よ、わたしを恐れと憶病から解放する希望を与えてください。」  わたしたちの国だけでなく世界中が今、深刻な課題を抱えています。また、思いがけない出来事に直面し苦しんでおられる方がいます。それだけに「聖なる霊よ・・・」と祈り、慰められ、励まされたいと願っています。

★フランスを旅した人からおみやげに、ニース国立美術館の見学ガイドの冊子を頂きました。ニース国立美術館はマルク・シャガールが聖書の場面を描いた作品を展示するために、フランス政府が作った美術館です。シャガールは1887年ベラルーシに生まれ、1985年に98歳で亡くなりました、ユダヤ人のシャガールは、第二次大戦中、アメリカに亡命せざるをえませんでした。1973年、このニース美術館の落成式の時、シャガールはこう挨拶しました。  「若い頃から、聖書に魅せられてきました。何時の時代にあっても、聖書は最も豊かな詩情の源であると思っていたし、今も思っています。私はずっと、人生と芸術の中にその反映を求めてきました。・・・もし、人生には必ず終わりがあるなら、私たちが生きている間、愛と希望の色で彩らなければなりません。」  ホロコーストを経験したシャガールは、人類の創造、ノアの箱舟、アブラハムがイサクをささげようとする場面、いずれもホロコーストの悲惨さ、苦しみを背景に描き、この時代に起こった悲惨な出来事を直視して聖書を読もうとします。そして、その絵に苦しみを担う十字架のイエス・キリストを描き、さらに赤い小さな花束を描きます。  聖霊が降って、弟子たちに示されたことは、どんなに現実が暗くても、深刻でも、この世界はイエスさまがお生まれになり、十字架の死を遂げ、よみがえられた世界であること、それほどまでに神さまが愛された世界であり、それゆえに希望があるということでした。ペンテコステの時に誕生した教会は、シャガールの言葉で言えば、赤い小さな花束を描き、愛と希望を証し続けたのです。