***牧師室の窓から***
2009年 3月


★2月25日から始まったレントの期間の主の日の礼拝で、ヨハネによる福音書14章 から16章に記されているイエス様の告別説教に耳を傾けています。この説教に耳を傾 けていると、井上良雄先生の説教の一節を思い起こします。

 「一人の小さな四つか五つになる子どもが真っ暗な恐ろしい夜道を母親の手に引かれて 歩いています。この子どもは、その闇にひそんでいるかも知れない恐ろしいものに対し て何の力も持っていません。また、自分が母親の手に引かれてどこに行くのかも知りま せん。ただ一つ彼が全身をもって知っていることは、自分の手を引いてくれているこの 母親が、自分を愛してくれている母親だということです。この子どもが恐ろしい闇の中 を小さな足で歩いて参りますためには、それ以上に何も必要ではなく、それだけでこの 子どもはこの闇の中を、足を踏みしめて歩いていくことができるのです。」

 今の時代に生きる私たちも不安です。けれども、どんな闇の中であっても、手をしっ かり握って共に歩いてくださる十字架の主がおられます。このことは大きな慰めであり、 励ましです。

★まもなく新しい年度、2009年度を迎えます。2009年度の私たちの教会の主題 は『命の恵みを受け継ぐ群れ』です。21年奉仕した秋田の教会でも、12年奉仕した 広島の教会でも、そして、3年目を迎えようとしているこの茅ヶ崎の教会でも、教会の 歴史をていねいに見るときに、先人から受け継いできたのは、「命の恵み」「祝福」であ って、呪いや裁きではないことを思わされます。受け継いだ「命の恵み」、「祝福」を心 に深く刻み、それを次の世代に伝える責務があることに思いを深めつつ歩んでいく一年 としたいと願うものです。

★神学校を卒業して伝道者としての第一歩を踏み出したのは1969年4月でした。 「荒れ野の40年」を歩んできたモーセは、カナンの地を前にして、かって、メリバで、 手を上げ、杖で岩を二度打って水を出したことが、主に栄光を帰さないで自分の力を誇 示したこととして神様からお叱りを受け、約束の地に入れませんでした。伝道者にはそ うした厳しいものが求められていることをあらためて思わされ、厳粛な思いになります。 40年の牧会で、多くの過ちを犯し、たくさんの人を躓かせてしまいました。41年目 の歩みを前にして、主の赦しを、主の憐れみを切に切に願い求める日々です。